twitterの方で告知した通り、2018年10月14日、国信大コンサートホールにて「秋の現代音楽祭」を開催します。第3回目となる今回のテーマは『変容するヨーロッパ』。シュトックハウゼン、ブーレーズ、フェラーリ、ヌネスという4人の欧州作曲家たちの各々が独自に織りなす世界観、そしてあたかも幾つかの音波が合成されたときに唸りが生じるように、それら4つの世界観が1つの「ヨーロッパ」として一夜に集ったそのときホールには果たして如何なる「変容」が生じるのか。このようなことを想起しながらお聴きいただければ幸いです。
ところで……
今回のコンサートも難曲・珍曲・奇曲が揃っておりますが、ポスターを見て驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。そう、今回の目玉曲は、シュトックハウゼンの『ヘリコプター四重奏曲』。まさに奇曲の代表格として有名なこの曲が、実は総演奏時間が25時間にも及ぶ彼のオペラ『光』の中の『水曜日』のほんの1場面である事はそれほど有名ではないのではないでしょうか。弦楽四重奏メンバーが4台のヘリコプターにそれぞれ乗り込んでヘリで空中を飛び交いながら演奏し、それをコンサートホールに中継するという何とも奇天烈な音楽ですが、そんなヘリコプター四重奏曲、実はこの公演が日本初演となります。日本初演となるこの公演では、当サークルも日頃よりお世話になっております日本随一の名指揮者の宇野功芳先生を、第1ヴァイオリン奏者が乗り込む機体の操縦士としてお招きしました。
ぼくが世話をしている国際信州学院大の音楽部の、たいへんに意欲的な企画を紹介しておこう。なお、ヘリコプター四重奏曲のヘリコプターの一台はぼくが操縦する予定である。ただ高く飛ぶのではなく、精神的な高みに到達する飛行をするつもりなので、どうか期待していただきたい。 https://t.co/blYl34lZo0
— 宇野功芳 (@koho_to_ieyou) September 8, 2018
我々国信大音研がプライドをもって初演するヘリコプター四重奏曲、そしてそれを筆頭とした、まさに命懸けのヨーロッパ・サウンズをしかとお聴きください。
開催日時:2018年10月14日(日) 18:00開場 18:30開演
会場:国際信州学院大学 安雲野キャンパス コンサートホール
曲目
K.シュトックハウゼン:ヘリコプター四重奏曲
P.ブーレーズ:デリーヴ Ⅱ
L.フェラーリ:混合化合物
E.ヌネス:リヒトゥン Ⅰ